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アラビア王国展とコーヒー [ちょっとこだわる:民俗・文化・紀行・時事など]

またまた1か月以上も前のことについてのブログです。ご容赦を!!

東京国立博物館(上野)の表慶館で開催されていた(会期延長で本日5/13まで開催!)「アラビアの道-サウジアラビア王国の至宝」展に4月初めに出かけた。

アラビアンナイトの昔話やラクダで、幼いころからなんとなく憧れもあったアラビアだが、昨今はオイルマネーやテロ内戦と、私にはあまり良いイメージではなくなってきた。

アラビア王国展では、古代からの交易路として栄えたアラビア半島の様々な文物をサウジアラビア王国の至宝の中から展示している。日本で初めての公開という。

先史時代の石器や礫器に始まり、メソポタミア文明などの影響を物語る石像なども展示されていた。

「祈る男」と題された石像は、紀元前2900~2600年頃の作品で、タールート島の出土という。

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青銅製の「男性頭部」は、紀元前1世紀~紀元後2世紀の作で、もとは等身大のものだったという。

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ヘレニズム・ローマ時代(紀元前3世紀~紀元後3世紀頃)には、香料交易でアラビア半島は栄えた。

アラビア半島南西部(現在のイエメンやオマーンの一部)、東アフリカの一部で産出した乳香や没薬などの香料(樹脂香料)は、宗教行事などにも使用されて中近東や地中海地方で珍重され、古代エジプトのファラオやアレクサンドロス大王、ローマ皇帝も香料産地を支配しようとしたが果たせなかったという。

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展示品は、手前が香料(左が乳香、右が没薬)。
奥は香炉(左)と奉献代(右)、ともに石灰岩製で紀元前3~4世紀頃。

ほかにも、様々な美しい器も展示されていた(下写真はそのごく一部)。

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アラビアといえば、私としてはコーヒーが連想される。

野生のコーヒーは、エチオピア高原あたりが原産地と言われているが、15世紀後半頃には、イエメンのスーフィー教派のイスラム教徒が祈祷の最中に眠気覚ましで飲用していたともいわれる。

その後、イエメンの港町モカから世界にコーヒーが輸出されるようになり、モカコーヒーとして有名になった。

アラビア王国展には、コーヒー焙煎用のへら(銅製、19世紀)やコーヒー豆冷まし(木と金属製、19世紀)も展示されていた。

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さらに、コーヒーポット(銅製、19世紀)も。
ポット内に砕いたコーヒー豆をいれて煮出した後、カルダモンなどで香り付けしたという。

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そういえば、私たちが飲むモカ、キリマンジャロ、ブルーマウンテンなどのコーヒー品種は、「アラビカ種」だ。

やはりアラビアの影が濃い?

インドネシアで飲むコーヒー豆粉が沈殿したコーヒーも、やはりアラビアからの伝播だろうか。

*アラビカ種のほか、インドネシアやベトナムで量産されている「カネフォーラ種(ロブスタ種)」については、下の記事「コーヒーあれこれ」「そのおいしいコーヒーはどこから?」などを参照ください。

また拙著『生物多様性と保護地域の国際関係 -対立から共生へ』(明石書店)もどうぞ。
ブログ記事「インドネシアの生物多様性と開発援助 -『生物多様性と保護地域の国際関係 対立から共生へ』出版3」ほか。


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