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源氏との因縁 鶴嶺八幡宮と大イチョウ [巨樹・巨木]

「鶴嶺八幡宮」(神奈川県茅ケ崎市)は、茅ヶ崎の総鎮守とはいえ、近隣の相模国一宮の「寒川神社」ほどには知られていない。
ましてや、超有名な鎌倉の「鶴岡八幡宮」にはとても足元にも及ばない。

しかし実は、あの鶴岡八幡宮の前身ともいえるのが、この鶴嶺八幡宮らしい。

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全国にある約8万社といわれる神社は、八幡神社(八幡宮)、稲荷神社、熊野神社など、それぞれのルーツがあり、それが各地に勧請されて広がっていった。

鶴嶺八幡宮は、源頼義が長元三年(1030)に京都の石清水八幡宮(一説には、大分県の宇佐神宮)を勧請して懐島郷矢畑に創建した「懐島八幡宮」がその元といわれている(否定的な説もあるようだけれど)。

つまり、源氏が関東に進出する際に、最初に創建した氏社が鶴嶺八幡宮だという。
以来、源氏の篤い信仰を受けてきた。

その後、頼義は前九年の役での戦勝を祈願し勝利すると、鎌倉の由比郷に懐島八幡宮を勧請して「由比若宮」を創建し、これが現在の「鶴岡八幡宮」の元となったという説もある。

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鎌倉の鶴岡八幡宮(奥)と太鼓橋(手前)(2010年3月撮影)


一方、頼義の子の八幡太郎義家が、後三年の役の戦勝祈願と勝利により、懐島八幡宮を現在地の浜之郷に遷したのが鶴嶺八幡宮という。

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安藤広重の東海道五十三次絵図の「南湖の左富士」で有名な鳥井戸橋。そこの国道1号線(東海道)には、鶴嶺神社の「大鳥居」がある。

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その大鳥居から社殿前までは、「八丁参道」「八丁松並木」と呼ばれる松の並木が続き、茅ヶ崎市指定天然記念物となっている。八丁というから、約800mもの距離になる。

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この参道は、江戸時代に三代将軍徳川家光から七石の御朱印を拝領した記念に、八幡宮別当住職の朝恵上人が社殿の再建とともに並木を整備したものという。

「二の鳥居」の手前には、太鼓橋があり、松並木はまだまだ続く。

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社殿の手前には、源義家が鶴嶺八幡宮を現在地に遷座したときに植えたと伝えられる「大イチョウ」がある。樹齢は950年だという。

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同じ鎌倉期の鶴岡八幡宮の大イチョウ(隠れ銀杏)が倒壊してしまった現在、隠れ銀杏を凌ぐ大きさの鶴嶺八幡宮の大イチョウは、神奈川県の宝ともいえる。

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隠れ銀杏の撤去作業(2010年3月撮影)


環境省の巨樹データベースによれば、幹周919㎝、樹高29mで、神奈川県天然記念物に指定されている。神奈川県内でイチョウとしては第1位、全種でも5番目の幹周を誇る巨樹だ。かながわ名木百選にも選定されている。

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境内には、源頼義が前九年の役の戦勝祈願で手植えしたという樹齢900年のマキの枯損木が御神木として保存されている。

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境内社には、淡島神社、鉾宮神社、稲荷神社がある。

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また、鶴嶺八幡宮に合祀される前の「佐塚大明神」では、暁の祭典とも呼ばれて神奈川県無形民俗文化財にもなっている「浜降祭」のルーツである南湖浜での禊が行われていたともいう。

だから、現在の浜降祭でも、鶴嶺八幡宮の神輿は、寒川神社の神輿とともに、別格扱いとなっている。

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鶴嶺神社の名前はもちろん以前から知っていたし、国道沿いの大鳥居も八丁松並木も昔から何度も通過しているけれど、神社に参拝したのは今回が初めて。

近くにこんなに源氏と因縁のある神社があるとは知らなかった!

遠くへの旅もいいけれど、もっと足元を見直さないとと反省しきり<(_ _)>


【本ブログ内関連記事リンク】

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コメント 2

mimimomo

おはようございます^^
随分立派な神社ですね~その割にはわたくし名前も初めて聞くような(。。?
銀杏が古木なんですね?黄色く染まると美しいでしょうね。
by mimimomo (2016-09-11 06:46) 

staka

mimimomoさん
ローカルな神社ですが、調べてみるとかつては大層立派だったようです。各地に、このようなもの(神社に限らず)はあるのでしょうね。
秋の黄葉の時期にも行ってみようと思います。
by staka (2016-09-11 09:44) 

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