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城願寺のビャクシン 頼朝の旗挙げを支えた土肥氏の菩提寺 [巨樹・巨木]

湯河原温泉(神奈川県湯河原町)での会合のついでに、天然記念物の巨樹ビャクシンがある城願寺を訪ねた。

城願寺は、JR東海道線湯河原駅裏手にある寺院だ。もともとは、城山山麓に平安時代からあった密教寺院だったが、800年ほど前の土肥郷(現在の湯河原)の豪族、土肥次郎実平の時代に、万世までもの一族の繁栄を願う「萬年山(万年山)」と号した菩提寺として現在地に建立されたという。

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駅からの道路をそれて参道を進むと、仁王が対峙する山門がある。

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門の裏には、六地蔵(?)が。

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山門からの石段を上ると、右手に目当ての国指定天然記念物「城願寺のビャクシン」が聳え立っている。

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この寺を建立した土肥実平のお手植えと伝えられ、樹齢は約800年、幹周6m、樹高20mの巨木だ。
国の天然記念物に指定されており、かながわの名木100選にも選定されている。

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ビャクシン(イブキ)の幹はよじれ、いかにも800年を生き抜いてきた巨樹という風情がある。

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境内には本堂のほか、釣鐘堂、七騎堂などがある。

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さらに土肥一族墓所には、実平など66基もの墓石があり、その形態も多様だ。

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この寺を建立した土肥実平は、もともとは平氏一族の中村氏の出身で、中村宗平の次男として相模国土肥郷を治めていた。

しかし、伊豆に流されていた源頼朝が平家打倒の旗挙げをすると、これに嫡男の遠平とともに参加した。

以後、多くの合戦に出陣して頼朝の平家討伐などにも功績があったという。

毎年4月には、頼朝の平家討伐旗挙げを記念した武者行列が開催されるそうだ。

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土肥氏の館跡とされるJR湯河原駅前には、実平と妻の像がある。
今回は残念ながら、城山山上の土肥城址までは足を延ばすことはできなかったけれど。

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歴史のロマンを感じる土肥郷の道路脇には、小さな石像がたたずんでいた。

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【本ブログ内関連記事リンク】

行った と・こ・ろ
(湯河原町 福泉寺の首大仏を含む)

源氏との因縁 鶴嶺八幡宮と大イチョウ

パワースポット 来宮神社の大クス






阿蘇  地震と噴火からの復興を祈念 [日記・雑感]

先日、ある会議で熊本県阿蘇に出かけてきた。

昨年(2016年)4月に発生した熊本地震では、熊本城の天守閣や石垣の損壊のほか、公共建物や一般家屋の倒壊などの被害が多数発生し、多数の死傷者も出た。

熊本空港(阿蘇くまもと空港)のある益城町では、最大震度7を二度も観測した。

今回は熊本市内には立ち寄らなかったが、空港から南阿蘇の会議場までの沿線だけでも、いまだに損壊した瓦屋根にはブルーシートがかけられ、多くの仮設住宅も立ち並んでいた。

途中、阿蘇大橋の崩落現場では復旧工事が進められていたが、まだ工事は完成せず迂回路を通らざるを得ない。

二千年以上の歴史を有する肥後国一宮、阿蘇神社では、重要文化財の楼門と拝殿が全壊し、拝殿に隠れていた社殿が直接目の前に現れている。

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仮設の拝殿(拝所)と地震で残った社殿

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地震で全壊した楼門脇の還御門

活火山の阿蘇山は、富士山よりも早く中国の文献にその名が記載されるなど、古代から火の国熊本の象徴となってきた。

世界最大級のカルデラの火口原(外輪山内側)には、3つの自治体に約5万人の人々が暮らしているそうだ。

10万年前から活動している阿蘇火山群の中で、現在最も活発に活動しているのが中岳(1506m)だ。
火口までは道路やロープウェイも整備され、噴煙を噴き上げる様子を直接見物できることから、観光名所となっていた。

しかし、昨年10月に、爆発的噴火が発生して、噴火警戒レベル3が発令された。
火口付近のシェルター(退避壕)も噴石で押しつぶされているという。

レベル1に引き下げられた現在でも、中岳火口周辺1kmは立ち入り規制が継続されている。

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観光名所の草千里には、ようやく地震で被害を受けた道路も普及して車で到達できるようになったが、周辺の展望地には立ち入り禁止が続いている。

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それでも、草地維持のための野焼きも行われ、日々の暮らしが少しずつ戻ってきているようだ。

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野焼きで黒くなった草地


夜が過ぎれば、再び朝焼けの阿蘇五岳が姿を現す。

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亡くなられた方々のご冥福と一日でも早い復興をお祈りしています。

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【本ブログ内関連記事リンク】

世界的大カルデラの魅力と草原の危機 -国立公園 人と自然(15) 阿蘇くじゅう国立公園




支配する側 される側 -その倒錯の関係? [日記・雑感]

いつもご訪問ありがとうございます。

最近、たまたま読んだ本や新聞、聴いたラジオ番組などで、「支配と被支配」に関連する内容が重なった。

支配と被支配といっても、別に暴君や帝国主義の植民地の話ではない。ましてや、SだのMだのの話でもない。いや、ちょっとは関係するかな(笑)

副題の「倒錯の関係」もちょっと過激だ。「逆転の発想」というほどの意味なのでご容赦を。

これから書こうとしているのは、日常的な物やペットなどに関わる話だ。

若者は、携帯(スマホ)を使いながら、実は使われている、などというアレである。

NHKラジオに「ラジオ深夜便」という番組があって、バイオリニストの千住真理子さんのトークがあった。

彼女によると、演奏の際(だけではなく普段も)にはファウンデーションも含めて化粧をしないという。
名器ストラディバリウスに化粧の成分を含んだ汗が落ちて、表面のニスが変化しないように気を使っているのだそうだ。

若者のスマホと同様、名器に支配されているといってもよいかもしれない。

ベストセラーにもなっているユヴァル・ノア・ハラリ著『サピエンス全史 文明の構造と人類の幸福』(河出書房新社)には、小麦の話が出てくる。

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麦畑の芽吹き(群馬県高崎市にて)

人類は農耕を始めて、小麦を作物として栽培してきたけれど、小麦の立場からすると逆だという。

つまり、雑草には負けやすく、多くの水や肥料などを必要とする小麦は、人類を奴隷のごとく使って生息地(耕作地)を拡大してきたことになる。

なるほど、生物(遺伝子)の最終目標が「種の保存」であり、そのためにいかに子孫を残すかに腐心して戦略を立てていることは知っていたが、小麦の作物化は小麦の生き残り拡大戦略だったのか。

人類が小麦を食料として使って(支配して)いるのではなくて、小麦の拡大のために人類が使われて(支配されて)いるのだ!!

このような逆転の発想に頷ける事例は山ほどある。

ペットとの関係もそうかもしれない。

作家の内田百閒は、野良猫の子「ノラ」を飼い始めて、15円の牛乳が気に入らないと見るや21円のを買ってやる。
ついには、猫が食べないアラを味付けをし直して夫婦で食べたという(2017年2月6日付 朝日新聞「天声人語」)。

そういえば、昨年読んだポール・ギャリコ著『猫語の教科書』(筑摩書房)には、猫は飼い主の家を占拠し、飼い主を奴隷のように意のままに操ろうとしていると書いてあった。

猫が出ないようにドアを付けたり、物を落とさないように片づけたり・・・結局は猫の居心地の良い猫仕様の家になって、乗っ取られているというのだ。
猫を躾けるつもりが、逆に人間が猫に躾けられているというのだ。

先の内田百閒も、まさに野良猫の奴隷と化したのかもしれない。

実は、本ブログでは初めての紹介(カミングアウト?)となるが、私も捨て猫を飼っている。

昨年の3月、極寒の日に海岸まで散歩に出かけたら、松林で蹲って震えている真っ白い子猫がいた。
乳離れしたばかりらしく、まだしっかり歩くこともできず、凍死してしまいそうなので、拾ってきた。

その猫が私の膝の上で丸くなって寝入っていると、起こさないようにトイレも我慢してしまう。

私の膝も、完全に猫に乗っ取られてしまった。
私も猫の僕となってしまった。

まあ、別にそれでもイイけど・・・

子どもの頃に意味も分からず聞いていた流行歌、奥村チヨ『恋の奴隷』(作詞:なかにし礼、作曲:鈴木邦彦)をふと思い出してしまった。

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